2014年11月10日月曜日

障害って?

マラソンランナーの松井明美さんは
人生で一番になることが全てだったといいます
しかし
ダウン症という発達の遅い子供が生まれてきてくれたお陰で
「人生は人との競争じゃない、自分のペースで走ることが一番大切いちばんじゃなくてもいい」
と 気づかされたそうです。

そのままを受け入れる

言葉では簡単なように思えますが
私も10年かかりました。

娘は13歳・・でも心は7歳位の女の子と変わりません。

思春期に入り友達からの目は意識するようになったので
同級生に会わないように出かける場所も選んでいます。

息子は特別支援クラス
恒例の鉛筆やさんというのがあり
「鉛筆を買ってください」など書いてある台本をもらってきました

「僕は障害児だと全クラスに触れ回るなんてよく先生はさせるわね」と
母は、不満そうです

しかし息子はまったく恥ずかしいとも思っていないので
今朝
「ママ、鉛筆やさんやるから沢山買ってね」と私を起こしました

息子が自分の障害のことを誇りに思っているのは私にとっても救いです

先日内海聡さんの本を読んでいて

予防接種を打つようになって自閉症が増えたという記事があり

「ママ~僕に何本打ったの?」と聞くので
「ほとんどだよ~。ママ知らなくてごめん」というと
「なんで謝るの?ママは自閉症の子供が欲しかったって。僕みたいな子が欲しかったんじゃないの?」と
いうほどに・

私は日頃から彼らが生まれてきてくれたことをとっても望んでいたと伝えています

しかし今日も泣いて帰ってきました

会えば喧嘩するお友達と先生は配慮して引き離してくださっていたのですが
最近仲直りしたとのこと

その彼と今日は10回も仲良く遊んでいたのに
一回だけもめたからと言って
「ほらね」と言われて叱られたことがとても悔しかったようで・・
もう僕学校やめると落ち込んでいました。

普通の子ですら友達と喧嘩もある中で練習して育っていくのですが
頑張っているところよりも、できなかった一回を取り上げられるのは
とても悲しいようでした

自閉症のことをわかってもらう映画
「ぼくはうみがみたくなりました」
を見てきました

原作者の方の息子さんが鉄道事故で15才で亡くなり
この映画を作られたとのことでした。

彼の書いたエッセーの中でこんなことが書いてありました

「おなたは男の子として誕生することになりました。」  

「「はい」

「たいへん言いにくいのですがあなたには試練を与えなければならないことになりました。」 

「試練?」

「あなたには今回自閉症という障害を持って生まれることになりました」
 加えてあなたに与えられる寿命も15年と決まっています。
 あなたはとても特別なことして生まれることになります。
 会話も難しい、親と意思疎通することすら難しい
 気持ちを表現することも難しい
 それでも生まれてくることを望みますか?」

「・・・・・お願いします」

「特別なことしてのあなたには両親の選択権を与えます。弟の選択権も与えます」

「ありがとうございます」

「ゆっくり選んで下さい」

「いえ、もう決めました」

「その判断でよろしいのですね?」

「はい。私の選んだ両親と弟ですから・・」

こうしてヒロキは私のもとにやって来ました

15年という期間限定で。

父親に自閉症の映画を作らせるという使命を担って・・

それを読んだとき自然に私の脳裏には同じセリフが我が子と神様のセリフに変わっていました

映画の中のセリフで心に残った台詞があります

『自閉症が生まれる確率は1%だとして
 100人に1人、その1人を排除したら0人になるかといえば違います。
 0.9人でやっぱり1人。だとしたら、私達が健常者でいられるのは、
 1人の障害を持って生まれてくれた人のお陰です。だから健常者は、
 代わりに障害を背負って生まれてきた人達に感謝すべきです』

息子が死にたいと飛び降りようと何度もした頃

私は学校なんて行かなくても良い

生きてくれさえすれば良いと思い

勉強なんて別にしたくなったらしたら良いよと思いました。

最近は宿題も毎日頑張るようになりましたが

それでも1文書くのに1時間かかることもザラです・・

普通の人と同じになってほしいと一度も思ったことはありません

だって普通って何?といつも思うから・・

彼らばかりの世界なら私達はマイノリティー障害者と呼ばれるでしょう・・

「この学校で一番出来る人はだれですか?」と聞かれても

外国では「??」とされるそうです。

「できるって何が?」「何を基準に?」となりますものね・・。

誰かの評価のために頑張る人生と言うのは辛いものです

宮﨑駿さんも昨日の授賞式で

「賞ってもらえないと頭にきます。けど<strong>もらって幸せになるかというとならないんですよ</strong>」

「それで自分の仕事が突然良くなるってことはない。
もうとっくに終わった仕事ですから、
その結果を一番良く知っているのは自分。
あそこは失敗したとかそういうものをいっぱい抱えて映画って終わるんですよ。
映画は自分で終らせないといけない。
だから、もらえればうれしいだろうけども、
賞によって決着はつかないんです。
むしろ<strong>それなりに翻弄(ほんろう)されますから</strong>、
<strong>ドキドキするだけ不愉快</strong>ですよね」

と述べています。

結局はみんな自分のものさし(ペース)で歩んで行くものなのでしょう。



障害者だけではなく

せっかく健常者で生まれても

豊かな日本で何不自由なく暮らしていても

心がかたわの人もいっぱいいます。

ありのままの自分で生きていいんじゃないでしょうか・・

子どもがもし15年しか生きられないとしたら

その習い事をさせますか?

子どものためにって本当に子どものためでしょうか?

あの天才右脳教育で知られるHEGLの理事長先生も常々親たちにはこういっていました

「何も子どもたちに余計なことを言わないで下さい

 寝たきりの子どもと同じように・・生きているだけで良い

 そのくらいで接してください」と・・・。

どんな子どもも親が大好きで喜ばせたいと思っているので

少しでもがっかりした顔をしたら(たとえ言葉にしなくても)

劣等感に繋がります

みんながみんな金メダルとれるわけではないのですから・・

自閉症は人の心が読めないなんて嘘です・・・

ちゃんとうちの子たちはとっても繊細に敏感に感じ取る子です

それはきっとどんな子どももそうだと思いますし

大人になったみなさんもそうだと思います

誰かを喜ばせたくて

嫌われたくなくて

無理してきたんじゃないかな・・と。

そろそろ神様との約束を思い出しても良いんじゃないかな・・と

あなたは生きているだけで価値があります

愛される価値があります

誰かの生きがいになっています

ありのままのあなたでいいんですよ

何者かになる必要なんて無いんです

と思う夜です・・・














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